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体積は47.7m3となった。
これを既存のシリンダ径320mmのV型16気筒エンジンを2台並列にしてほぼ同じ出力の219.3m3となる場合と比較すると、約1/5となる。(図142、143)

 

5.3 今後の課題

 

1)エンジン(燃料噴射)の電子制御化
従来のエンジンは燃料カムのプロファイルと燃料噴射時期により、燃料噴射率が決定され、エンジン出力の全範囲に最適な燃料噴射を設定することはできない。
小型エンジンで試作段階にあるコモンレールシステム(高圧のアキュムレータと電磁弁の組み合せにより、任意のタイミングで燃料を噴射できる方式)を、10,000PS級の大型エンジンヘ適用することにより、性能向上が期待される。
出力、燃焼最高圧力などの機関監視システムとの組合せで、エンジンの運転状況に応じた制御を行うことにより、最適な条件での運転が可能になると考えられる。

 

2)主要運動部品の軽量化
エンジンの高回転化および軽量・コンパクト化を進める場合、ピストンや連接棒などの主要運動部品の軽量化は、慣性力を減少するため非常に有効と考えられ、より比強度に優れるチタンの使用などが考えられる。
今回はピストンや連接棒などの軽量化については、形状および構造の面から検討を行った。

 

 

 

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